Mesquita
東京に出たついでに、近くでやっていた展示会に足を運んだ。時間調整の暇つぶしのつもりで入ったが、すっかり見入ってしまい、危うく次の予定に遅刻するところだった。版画は、作業をするほど空白の部分が増えてゆく。最終版と、途中の試し刷りが、一緒に展示されているものがいくつかあった。試し刷りの度に背景が徐々に無くなってゆき、最終的に主題だけになる作品もあった。シンプルで洗練されたデザインの作品は、時間がたった今でも、目を閉じるとくっきりと浮かび上がってくる。
従妹が旅のお土産を送ってくれた。中に入っていた一筆箋の裏には、自分で彫った12か月の花が並んでいて目を楽しませてくれた。